機動戦士ガンダムTHE ORIGIN-Ⅰ:アニメ~ファーストガンダム世代にとって面白すぎる

私はGUNDAM世代なのですが、ガンダムという作品にはさほど思い入れが無いというか、当時からそんなに夢中になった記憶がありません。ガンプラとか一応組み立てましたけどね。

多分当時の私は幼稚でまだこのストーリーが理解出来なかった事と、与えられたストーリーから展開させていくという創造力が弱かったせいだと思います。未だに創造力は弱いので絵が無い小説とかは苦手ですけどね。

そんな私が30年以上経ってからGUNDAMが好きになったのは、このORIGINの存在が大きいと思います。所謂ファーストガンダムでは描かれていなかったストーリーの隙間や、そこに至るまでの経緯をこのORIGINが描いてくれているからです。

特にシャア・セイラ編はファーストガンダムを観ても意味が分からない幼少期のシャア(キャスバル)とセイラ(アルテイシア)を丁寧に描いている事から、ファーストガンダムでは物足りなく感じていた部分を補完してくれるので没頭するほどに読みふけったのを思い出します。なぜこの兄妹は名前が二つ有るのか?など

「安彦良和」氏のこの作品はファーストガンダムという作品の良さを更に際立てる魅力をもっており、ストーリー全般に渡っているのでどの部分(キャラクター)に思い入れがあるかで気になるところが人それぞれ違うとは思いますが、私的に一押しは「シャア・セイラ編」です。ガンダムのストーリーはこの二人の生い立ちから始まっていると思うしずっと謎だったからです。

愛蔵版 機動戦士ガンダム THE ORIGIN V シャア・セイラ編 (単行本コミックス)

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私が好きな部分(シャア・セイラ編)をアニメ化したものがようやく手に届く事になりました。私にとって一番ストーリーが膨らみやすいのはマンガなのでアニメ化されたこの作品の内容はほぼ理解していました。

このアニメは私がマンガを読んだイメージを良い具合に表現してくれているのであまり違和感がありません。つまりアニメ化に関わった人達の解釈とさほどズレが無いという事なのでしょう。たまに全然違うというアニメ化もありますからね

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原作がマンガであった事は本当に助かりました。原作が小説の場合、まずそれを読むの(イメージをふくらませる)が私にとってはかなりの苦労ですからまず読まないでしょうし、仮に読んだとしても私の理解が作者の意図とズレていた場合には続くアニメ化が「全然違う」という評価になりかねないからです。

つまり自分の想像力がズレているとそれ以降に世に送り出される作品を楽しむことが出来ません。原作がマンガだという事は私にとって結構重要だったりします。

機動戦士ガンダムTHE ORIGINは、ガンダム世代の人にお勧め出来る作品です。子供の頃にさほど興味を惹かれなかった人(私と同種)にもお勧め出来ます。子供の頃に比べると理解力や人生経験も増えていますから当然ながら深読みのストーリー理解が出来ますし、作品がその方向で作られているから痒い所に手が届く的な心地よさもあります。

更に、ファーストガンダム(アニメ)を今になって視聴しなおしてみると、かなりアラが見えるというか、古さを否めません。しかし現代の技術で作られたこのアニメ作品は細密に描かれているので目が肥えた現代の人にこそ理解出来る作品に仕上がっています。仮にこのレベルのアニメ作品が30年前に出されたとしても当時に生きている人には理解出来ないでしょう。それくらい質の高い描写を実現しています。

THE ORIGINを観て(読んで)最も印象が強かったのは、セイラ(アルテイシア)の幼少期の話です。アルテイシアは本当に優しくてかわいらしい女の子だったのだなと言う印象がもっとも強いです。そんなセイラが影のあるキャラクターとしてファーストガンダムでは戦士として描かれています。人それぞれに人生があるという事がまさしく物語なのだなと思い知らされます。

なお、ガンダムTHE ORIGINはファーストガンダムで登場した色々なキャラクターの事を描いているので、相関が改めて確認出来ますしその上でファーストガンダムのストーリーができているという事を(順序は逆ですが)再認識出来ます。これは安彦氏の想像力や理解力の賜物でありお陰でファーストガンダムという名作を改めて楽しむ事も出来ました。話がどんどん繋がっていくのが楽しくて仕方有りません。

ネタバレは書けないのでアニメ作品の内容については触れませんが、続きが待ち遠しいです・・

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