TMPGEnc MPEG Editor:MPEG2ファイルのCMカット

動画編集というか、テレビ録画を編集してDVD等に取り貯めている人たちの間では標準とも言われているツールに、TMPGEncというアプリケーションがある。それくらいは私でも知っていたりする。昔は確かフリーウェアだったのだが、何時の間にか製品として販売されるよう事になった様だ。フリーウェアの頃から定評があったから当然かな。

オフィシャルサイトにアクセスしてみたら、カッティング専用のバージョンというかTMPGEnc製品があることを知った。「TMPGEnc MPEG Editor 2.0」だ。嬉しいことに14日の期限付きで体験版を試す事が出来る。もっとも、出力する段になって期限以外の制限があることを知ったのだが..(後で気づいたが起動時の認証画面の説明にも明記されていた)



ともあれ試してみた。流石に単品有償アプリだけあってそこそこ使いやすい。MPEGファイル形式には、GOPという概念があり、基本的に15フレームをまとめて1GOPとしている事さえ理解していれば、TMPGEnc MPEG Editor 2.0は非常に使いやすい部類だ。私のようなビギナーでも何とか扱えると思う。TMPGEnc MPEG Editor 2.0では15フレームをまとめたサムネイルを「Iピクチャ」と呼んでいる様だ。粗調整はIピクチャで、微調整はフレームで移動すれば目的のシーンを的確にカッティング出来る。進めたり戻したり出来るので、ある程度は目的のカット場所を探せる。。有償ソフトだけにそこそこ考えられて作られたアプリだと思う。

ちなみに、IGOPよりも細かいフレーム単位で微調整した場合、GOP(Iピクチャ単位)を崩してしまった部分や、クリップの結合部分は当然ながら再エンコードが必要になる。そこで気の利かないアプリだと全体をエンコードし直しということになり、2時間番組だったりするとかなりの時間を要するのだが、必要な部分だけ必要最小限な再エンコードをしてファイルを生成してくれる。所謂「スマートレンダリング」に対応しているので、出力時の処理でかなり時間を節約出来る。こういう部分は使えば使うだけメリットが多い機能なので、CMカットやシーンのカットをしまくる人は金を払って買う価値はあると思う。今まで試したフリーのものとは大違いの納得がいく機能だ。



ただしこれを快適に使おうとすると、それなりにマシンスペックが必要だ。セレロン1GHz以下でも動いたが、妙にギクシャクするし、再生中に目的の位置に来たからポーズを押しても目的の場所でストップせずに、再生を開始したところに戻ってしまう。バグなのか仕様なのかPCの性能が足りないのか?もし仕様だとしたらなんとなく納得がいかない。

ユーザーインターフェースも100点満点とはとても言えない。私の常識だとフレーム移動のボタンと、Iピクチャ移動ボタンの位置が逆だと思う。内側に微調整があって、外側に粗調整のボタンが有るのが私の中での常識だ。

< – << – CUT – >> – > これは使いづらい

<< – < – CUT – > – >> こうあるべきだと思うが..

カスタマイズできれば問題ないんだけどね。それくらいユーザーインターフェースは重要。そういう意味ではMicrosoft Office (Excel , Word , PowerPoint , etc)は、カスタマイズをユーザーに許可している点がすごいと思う。押し付けのユーザーインターフェースは、自分にフィットしないとストレス以外の何者でもない。それと絶対的に足りない機能がCMスキップ(15秒、30秒、60秒)機能だ。これが無いとCMの位置を探すのが大変だ。このあたりは開発者が何を考えて作っているかが見えるところだ。CMをカットするという目的で使えるというのは方便だとわかる。(もちろん使い方次第で使えるけどそれに特化した優位性は無いと見た。)

と、記した後で環境設定からキーボードショートカットで秒数やフレーム数をスキップする設定があることに気づいた。あくまでもキーボードで操作させようということか。ならばキー自体もカスタマイズできるようにしてほしいものだ。PageUP,PageDown、Ctrl+PageUP,Ctrl+PageDown等と言う操作はわずらわしい。キーボードにHHKを使っているとそんなキーは使う気も起きない。だから任意のキーにアサインできたほうがよほど嬉しい。文字を入力する作業は無いんだからアルファベットキーでもいいじゃないか?私ならviっぽいキーアサインにしたいと思うし、Emacs系っぽいアサインを好む人もいるだろう。やっぱり押し付けのユーザーインターフェースは嫌だ。万人が106キーボードを使っていると思ったら大間違いだ。

それにライセンス認証を起動の度に行っている事からすると、インストールできるPCは1台に制限されている。つまり動画編集専用マシンを一台に決める必要がある。ヘルプからライセンスについて確認してみたら、案の定定期的にネットワークを通じてアクティベーションする必要があるそうだ。つまりネットワークにも接続していなければならない(必要時にネットに接続すればよいのだが)。ライセンス1つで1台のPCにしかインストール出来ないと明記されている点は足かせを食らったような感じだ。やっぱりお金で買うアプリはこういう所の制限がね。まぁ企業とかで1ライセンスで何十人と使われたらたまったもんじゃないかな。(とは言うものの業務用でMPEGを編集するニーズは少ないと思うが。)

さて切実な問題は金額だ。パッケージ版で9,240円(税込)、ダウンロード版で5,850円(税込)ハッキリ言って高いね。CMカットするだけの事にこんなお金は払えない。それにパッケージ版とダウンロード版の価格差は結構大きい。ダウンロード版はTMPGEnc MPEG Editor 2.0PREMIUM(プレミアム)になっている。 なるだけ原価率のよいダウンロード版を売ろうという方針だろうか。 3,000円くらいなら買うんだけどな。

6,000円支払ってそこそこの快適さを求めるのもありかなぁ。でもそれだけ動画と戯れる時間が必要な事は間違いない。だとしたらUIの不満を我慢して金を払うのは納得がいかない。テレビキャプチャを始めてから動画ファイルを時間が増えたのは確かだが、果たしてそこまで時間をかける必要性があるのだろうか?フリーウェアは使い物になるものが無いと分かり、結局お金の絡む有償アプリに行き着いた訳だが妙にクールになってしまった。

やっぱりHDDの空きが無くならない内に観て、とっとと削除してしまうのが賢い様に思えてきた。もし放送時間のずれとかで録画に失敗していれば、所詮それまでなのだから。動画コレクターでカッティング作業に追われている人は、このアプリを買って使うメリットは多いと思うけど、 そういう人は限られるんじゃないかな?そんな気がしてきた。確かに優れたアプリだけどね。もっと優れていて安価なアプリが有るんじゃないかな。焦って妥協して高い買い物せずにもうちょっとリサーチしてみようと思う。

– PutiRaku –

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