健康診断でピロリ菌が見つかったので除菌治療~尿素呼気試験を受けて陽性確定後に除菌した

健康

健診でピロリ菌がみつかった

2月になって職場の健康診断で胃カメラ(内視鏡)による検査を初めて受けましたが、せっかくなのでオプションを追加して「ピロリ菌の検査」も受けました。その日の夕方には医師から説明を受けることが出来て健診結果を聞くことが出来ました。

ピロリ菌については陽性反応が出ました。それで別途消化器内科の医師の診察を受けてヘリコバクター・ピロリ菌を除菌することをおすすめされました。

近年の統計的な調査によりピロリ菌と胃がんの関係性が高いという事がわかっており、出来るだけ除菌しておいた方が胃がんになるリスクを軽減出来ると考えられているそうです。(医師も胃がんとピロリ菌の因果関係についてはデータを集めている過程なので断言は出来ないと説明してくれました。)

診察でピロリ菌反応の再検査(確定)

消化器内科の医師の診察をうけることにして予約をとりました。しかし消化器内科の先生の診察枠が全然空いてなくて三ヶ月待ち・・・まぁ今更焦る必要も無いかなと気長に待つことにしました。

そして5月になってようやく受診することが出来ました。健診の結果を持参して消化器内科の先生に見ていただくと、どうやら健診では検便による検査でピロリ菌の陽性反応を検出したということの様でした。

医師の判断では、より正確な検査(呼気検査)を受けてピロリ菌が現在も胃の中に存在するか?を確定させてから除菌に進んだほうが良いという説明でした。

なお、内視鏡による胃カメラ撮影画像を見る限りは、ピロリ菌に荒らされているという印象を受ける胃の粘膜状態だそうです。しかし確証はありません。ピロリ菌を駆除する為に服用する薬は副反応も出やすく、蕁麻疹が出たりする人もいるそうなので、検査でピロリ菌の存在を確認してから除菌に進めた方が良いでしょうとのことでした。

私としては、この日にピロリ菌の駆除薬を処方してもらえるつもりだったので、改めて後日呼気検査を受けることになったのはちょっと間延びした感じで拍子抜けでした。面倒なことを先送りした様な感じでちょっとスッキリしません。でも仕方ないです。

呼気検査(朝食抜きで検査)

ピロリ菌の存在を調べるには呼気検査が精度と信頼性が高いそうです。呼気検査の為には前夜の夕食以降は絶食(薬も服用してはいけない)して検査を受ける必要があります。

朝一番に病院に言って受付を済ませ、呼気検査を受けることにしました。呼気検査が終わったら飲食が可能なので自律神経失調症の薬も服用できます。

呼気は2回採取する仕組みでした。1回目は絶食で空腹状態の呼気を採取します。紙袋みたいな袋に吹き込み口がついていて(弁もついている)、ふうーっと吹き込んで膨らませます。

次に、ユービット錠という検査薬を1錠、水で飲み込んでから待機します。
説明通り5分間は心臓側を下にして横になります。起きて座って15分待機して合計20分の待機が必要です。これでようやく2回目の呼気を採取出来ます。これで終わりです。

仕組みとしては、ユービットという検査薬を服用したことでピロリ菌と反応して呼気に変化が現れるわけです。採取したそれぞれの呼気成分を比較してピロリ菌に反応した成分を検出するという仕組みです。

呼気検査は、前夜21時以降は飲み食い禁止というのだけが制限です。胃カメラの様に苦しい思いをすることは無いので比較的楽でした。呼気の採取が終わったら食事も取れます。

呼気の検査結果

朝一番で呼気を採取してもらい、午後の診察で医師から検査結果を聞きました。検査の結果わかった数値からすると、ピロリ菌の反応は陽性で間違いなくピロリ菌が胃の中に存在するということでした。

これから先の治療(ピロリ菌除菌)について相談をしました。除菌の為に服用する薬は7日間続ける必要がありますが、いくつか条件があるので本当に除菌するかどうか?を確認されました。

  • 飲酒は禁止
  • 喫煙(たばこ)は禁止
  • 処方薬を1つ中止

私の場合は、①の飲酒は普段しないので全然余裕です。②の喫煙が出来ないことはちょっと試練です。③の処方薬のうち1つが相性が悪いので7日間中止となりました。幸いにも自律神経失調症の薬は止めなくても良かったので除菌することにしました。

呼気検査費用とピロリ菌の除菌診察費

呼気検査、その後に診察、ピロリ菌除菌の処方箋を出してもらって病院への支払いは約2,000円でした。健診で胃カメラとオプションでピロリ菌検査を受けて見つかったため、保険適用(6ヶ月間猶予)となっている価格らしいです。実費負担だともっと高くなります。

ピロリ菌の除菌薬(ボノサップ・パック400)

病院で処方箋を出してもらったので、行きつけの薬局でピロリ菌の駆除薬を購入してきました。朝夕2回の7日分で1,600円程度でした。日割りすると結構薬価が高いですが、三種類の薬を服用することになるので仕方ないですね。

ボノサップパック400

処方されたピロリ菌除菌薬(ボノサップ・パック400)7日分です。朝夕に欠かさず服用しなくてはならないので、パックになっていて飲み忘れが無い様に工夫してくれています。

もちろん、7日間は禁煙、禁酒、そして処方されている薬の内1つは服用しません。誤って服用しない様に別のところに片付けました。たばこ関係も全て紙袋に片付けてうっかり喫煙しない様に対策をしました。これで一週間確実にピロリ菌駆除に努めました。

ピロリ菌除菌薬の副反応について

私の場合、主治医から聞いていた、じんましん吐き気という副反応は出なかった様です。薬局で薬剤師さんから聞いていた、お腹の調子が不安定になる(便秘気味、下痢気味)という症状が出ました。

ちょっと便秘気味だなぁと思っていると、突然お腹がぐるぐるし始めてトイレに駆け込んで一気に排便という感じで不安定でした。でも頻度はそんなに高くないので支障はほぼありませんでした。

人それぞれ副反応が違うらしく、人によっては服用を中止しないといけなくなる場合もあるそうなので、私の主治医(消化器内科医)は慎重にピロリ菌の検査をしてから進めましょうと提案してくれたわけです。

胃酸を抑える薬が含まれているらしく、普段、夕方になると空腹感と胃液が上がってくる感じで何かを食べないと胃がムカムカするのですが、7日間の除菌中はこの症状が抑えられていました。ピロリ菌についての自覚症状はやはり胃液が上がってくる感じなので、除菌が成功してこの症状がなくなると良いなと思っています。

除菌終了後4日目で発熱、胃痛発生

ピロリ菌の除菌薬服用が終了して4日目に、全身がだるくなってきたと感じていたら筋肉痛というか関節痛の様な症状が出てきて、これは発熱の前触れでは?と体温を測ってみたところ微熱でした。その日の夜は38.0℃まで体温が上がり汗をかいて寝ぐるしい夜でした。翌朝には熱が引いていたのでシャワーを浴びて出勤して仕事をしましたがスッキリしません。

なんとなく胃が張ってることに気づき、徐々に胃痛に変わってきました。腹の上部分なので胃なのですが、ピロリ菌除菌前に感じていた胃液が上がってくる感じとは違い、もっと胃の下の方が鈍痛がします。そして夜になると発熱して苦しみながら寝るという日を送りました。

この症状にも慣れてきてリサーチしてみると、ピロリ菌除菌後に胃痛がするケースは結構あるみたいで、ピロリ菌によって胃酸が中和されていた状態がなくなり胃酸が胃を刺激することによって胃の痛みや膨満感が起きることが医師関係者らしき人の発信する情報でみられました。状態が回復するまで時間を要するということらしいです。

考えてみれば、ピロリ菌だけを駆除する都合の良い薬があるわけもなく、胃と腸の菌を片っ端から殺菌してしまったことを想像するといわゆる腸内フローラが以前とは変わってしまったということも想定できます。ビフィズス菌なんかを意識的に摂取して胃腸をケアしないといけないということにも気づきました。

どうやら食後に胃痛が発生するという状態になってしまったため、胃痛緩和のためにエビオス錠を服用することにしました。

胃痛が我慢できない程ひどくなった

その後、我慢できない位の胃痛に変化しました。夜中になって痛みが増して眠れなくて、車で24時間営業のドラッグストアに胃薬を買いに行ったくらいです。

理屈で考えるとピロリ菌を駆除したことにより胃酸が強くなって(正常な状態に戻って)胃痛を発生していると思われるので、胃酸を抑える成分が含まれているパンシロンを服用していました。胃酸抑制だとガスターが有名ですが、ガスターは結構お高い薬だし必要以上に胃酸を抑えるのは逆効果だと考え、胃の保護、消化を助けつつ胃酸も抑えてくれる胃薬を選んだつもりです。

胃痛は四日間は続きました。胃痛は落ち着いたのでパンシロンの服用は中止しました。そこからは消化を助けるという意味合いで、エビオスと、ビオフェルミンを意識的に服用する様にしています。腸内フローラの再構築です。

胃の調子が良くなったという実感もありませんし、ピロリ菌の除菌に成功しても短期間では胃の状態は快調にならないそうなので、エビオスとビオフェルミンの服用はしばらく続けなくてはならなさそうです。

除菌から8週間後のピロリ菌除菌結果を検査するのも控えているので、胃に負担をかけない様に維持していこうと思っています。

ピロリ駆除後の再検査(呼気検査)

ピロリ菌を駆除する薬を7日間欠かさず続けて服用して胃の中のピロリ菌を除菌する訳ですが、除菌の成功率は100%ではありません。除菌が成功しない場合もあるらしいです。

ピロリ菌の除菌薬(ボノサップ)を服用して、胃の中のピロリ菌が減ったとしても、完全に駆除できていないとまた元通りに増殖してくるそうです。そのため一定期間間をあけてから呼気検査を行ってピロリ菌を駆除出来ているか調べる必要があります。

私が診てもらっている病院では、除菌の薬の服用が終わってから8週間後に再び呼気検査を受けることになるそうです。逆算して検査日(8月)の予約は取りました。その検査日は再び絶食状態で呼気検査を受けることになります。

ピロリ菌の除菌に成功していた!

ピロリ菌の除菌後に8週間経ってから再び呼気検査を受けてきました。検査の前夜から絶食です。薬の服用もタバコも喫煙禁止です。当日は朝のうちに呼気検査を受けました。

後に検査結果を医師から告げられました。呼気に含まれるピロリ菌感染を示す数値が劇的に減っていて除菌成功との診断結果でした。

医師から除菌中(除菌後)の様子を聞かれたので、発熱と胃痛が起こったことを答えたところ、胃痛は珍しい症状だとのことでした。医師にとっては携わった患者の個人差によって経験値が変わるのでしょう。私がネットでリサーチした限りは胃痛は前例がある感じでしたから。

なお除菌から8週間経っているわけですが、コレと言って胃の調子が良くなったという感じはありません。相変わらず空腹時に胃酸が上がってくる様な感じになることもあります。幼少期にピロリ菌に感染していたとすれば、何十年もピロリ菌と共に生きてきた訳ですから、除菌してすぐに胃が劇的に回復するということもなさそうです(個人差もあるでしょう)。

昭和生まれの人は時代的にピロリ菌に感染している可能性が高いので、健康診断で胃カメラ(内視鏡)検査を受ける機会があるなら、オプションでピロリ菌検査を受ける事も検討してみる価値があると思います。少しでも、胃癌のリスクを下げられるなら意味があることかな?と思います。

今後も年に一度の健康診断で胃カメラ検査を受けることで、胃癌の傾向があるなら早期発見で治療できるように備えておこうと思っています。ピロリ菌を除菌出来たからと言って今後胃がんにならない訳ではなく、ピロリ菌に感染していたという事が判明したから胃がんになる可能性が高い=油断せずに検診を受ける必要性がある、という理解が正しい様です。

ピロリ菌の除菌にかかった費用

私の場合のピロリ菌の除菌にかかった費用をまとめておきます。正確なところは未確認ですが、おそらく最初の健診オプション(検便によるピロリ検査)は健康保険適用外です。

項目備考費用
検診(ピロリ検査)健診オプション(便検査)1,980円
呼気検査①、診察初回2,000円
ピロリ除菌薬代処方薬(薬局)1,600円
呼気検査②、診察2回目1,950円
ピロリ菌の除菌にかかった費用(7,530円)

今回、ピロリ菌の検査と除菌に関して今回かかった費用は7,530円でした。保険適用(3割負担)で約8,000円と言ったところでしょうか。検査から6ヶ月間に除菌治療を受ける場合は医療保険が適用されるとのことでした。

ピロリ菌除菌を終えた後

7日間分の除菌薬を服用して除菌後、更に8週間経ってからピロリ菌が再び増殖してないかを確認するために呼気検査を受けることになりました。以前は除菌後4週間経った時点で検査していたそうですが、その後に増殖する事例が多かったため、現在は除菌後8週間経ってから除菌の結果を検査することになっているそうです。

今回の一連の流れでは、ピロリ菌が胃の中にいることを確定させた後、一週間かけて除菌を行い、8週間経って再び呼気検査によってピロリ菌の駆除に成功したことを確認したということになります。

もし、今回の一次除菌で成功しなかった場合は二次除菌ということにもなりかねないので更に長引く可能性もあります。一次除菌で失敗しないために除菌薬の服用中は絶対に飲酒も喫煙もしない様に我慢しました。つまり7日間の完全禁煙・禁酒が必要でした。

更に、除菌後に8週間待って除菌に成功したか確認するというモヤモヤする期間もあるので長丁場です。面倒くさいという気持ちは正直言って強かったです。そういう意味ではちょっとハードルが高い治療になりますが、除菌後の検査まで終わった今はようやくスッキリした気持ちです。徐々にでも胃の調子が上向きで改善すれば良いなと思っています。

除菌後、下痢や便秘という不安定な症状に見舞われたので、ビオフェルミン、エビオスに加えてビオスリーも服用することにしました。おそらく除菌に使った抗生剤によって、腸内細菌の状態が変わってしまったことがあると思います。

ピロリ菌除菌を機会に整腸剤を習慣的に服用することにしたところ、徐々に不安定な胃腸の状態も回復して安定して来ました。加えて少しだけ期待していた睡眠の質も徐々に改善されてきたみたいで、寝ている時に目が覚める回数も少なくなって来ました。これは数ヶ月単位で続けなければ効果が現れないと言われているので地道に続けようと思っています。

ピロリ菌についての医学的情報参考リンク

ピロリ菌については医学的な正しい知識を得ることが重要です。除菌治療に際しては個人差もあるので、発信元の身元がはっきりしない情報は鵜呑みにせず、医学的にきちんとした情報を得ることが重要だと思います。わかりやすかったサイトを紹介しておきます。

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