Enterprise Watchによると、Linuxの信頼性をめぐって、米Novellと米Microsoftの間で舌戦が繰り広げられているらしい。
Microsoftのパートナー、米Security Innovationが行った「Windows 2000 Server」と「Novell SUSE Enterprise Linux(SLES) 8」、アップグレード版の「Windows Server 2003」と「Novell SUSE Enterprise Linux(SLES) 9」をベースに、Eコマースアプリーケーションを動作させるなどして比較調査した結果をめぐっての事だ。
客観的な見方として、比較調査を2種類やっているのは、まぁ妥当なところだなと思ったりもするのだが、SLESのパッチ処理作業に要する時間はWindowsの4.79倍という結果を主張するMS側の指摘は、どうも苦しい言い訳に聞こえるぞと感じる。何が何でも優位性を見つけて宣伝に使わなくてはと言う思いが見え隠れするような。
カーネル2.6をいち早く採用しSLES9をリリースしたNovellは、セキュリティと相互運用性の2点で反論している。セキュリティに関しては、両OSは構造が違うことから、発行されるパッチの数の比較がそのまま安全性の比較にはならないと説明している。これは当然の主張であり、Linuxの構造を知っていれば当たり前の話だ。Windowsには使わない機能が最初から装備されているが、Linuxディストリビューションの多くは、使わない機能を初めからインストールしない選択肢が用意されている。Windowsはユーザーに使う機能を選択させる手段が殆ど与えられていないのは周知の事実だろう。実際我が家のLinuxサーバは余計なモノは極力入れない主義なので、セキュリティパッチ適用の頻度は極めて少ない。カーネルアップデートを除けば、「再起動」を伴う様なパッチは今のところ一度も無い。
NovellのSLES 9は、セキュリティ認定のEAL 4+を取得しているから、Windows2000と互角かそれ以上だろう。多くの商用UNIX(Solaris、AIXなど)もEAL 4を取得しているレベルだ。つまり時代が求めているセキュリティレベルは完全にクリアしていると言えるだろう。少し古い情報だが、OS毎のEALレベル一覧が有るサイトをリンクしておく。なお、現在はRedhatがRHEL V5でEAL 5認定を受けようとしている時代だ。既にSLES 9は熟成域に入っており、そんなOSを後発のWindows 2003と比較する事がアンフェアだ。(しかしよりによってNovellとは怖い相手を選んだもんだな。)
これは完全な個人的な考えだが、先進性を歌うならともかく、ライバル(と認めた?)の欠点を洗い出し、それよりも優れているというMSのセールス方法は、少なくとも私には逆効果な結果しかもたらさない。もっと分かりやすい例は、Linux雑誌にMSが広告を載せている。Linuxの情報を収集する為に専門雑誌を購入しているユーザー層に対して、わざわざ「WindowsはLinuxよりも優れている」とアピールしているのだ。この宣伝は非常に目障りというか、同社が必死なのが伝わってくる。そうまでしないとLinuxに対抗出来なくなってきたのかと。(少なくとも数年前は全く相手にしていなかったハズだ。それが宣伝費を使ってまでライバルとなるLinuxユーザー層に訴えかけなくてはならないとは...)
ひと言で言えば、Microsoftって必死だな(笑
実際のところ、私はMSのこんな動きよりも、Novellの動きが気になる。SuSEを買収した時、私の頭によぎったのは、在りし日の「Netware」復活となるんではないかと。その為のSuSE買収であり、Novellのもつ膨大なリソースを使ってSuSEを世界に普及させるという図式が当然浮かぶ。実際Novellは良い選択肢を選んだと思っている。そして本当ににSuSEはどんどんとシェアを伸ばしている。私が当時予想した期間の半分でそういう状況になったのは、IBMやHPなどと提携を結んだ事にあると思う。凄い勢いの波に乗ってしまった今後のNovellの動きは恐ろしく面白い。
「Linuxには信頼性がない」比較調査に反論
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