密閉型ヘッドホン
密閉型ヘッドホンは、長らくaudio-technicaのATH-M9Xというヘッドホンを使ってきましたが、自宅で飼っているインコをかみさんがこともあろうか勝手に私の部屋で放した時に見ていなかったらしく、棚に置いていたヘッドホンのケーブルをガジガジされてしまいボロボロにされてケーブルが完全に駄目になってしまいました。リケーブルの修理が面倒なので放置しています。
勝手に私の部屋でインコを野放しにしてお気に入りのものを台無しにされた事は無性に腹が立ちましたが仕方ありません。実はヘッドホンだけじゃないんですよね私のお気に入りが被害にあったのは・・うちのかみさんそういうところ直して欲しい。完全に被害者ですからね私は。
さて、先日購入したAKG K240 Studioの開放的な音の広がりは気に入っていて、動画編集の音調整に使うとバランスが良く調整できるので重宝しています。スペアにもう一つ買って未開封のままストックしている位なのですが、細かい部分の音の出方がやっぱり密閉型と違うというのが若干違和感というか物足りないというか、密閉型のヘッドホンが欲しいなと思う様になりました。
ATH-M9Xはまた時間が出来た時にリケーブルでリペアするとして、とりあえずお手頃価格で使えるレベルの密閉型ヘッドホンが無いものかリサーチしていて、CLASSIC PRO CPH7000の存在を知りました。SOUND HOUSEでかなり売れているらしい人気商品です。レビューによるとフラットな周波数特性で脚色が無い典型的なモニターヘッドホンでありコスパがかなり良いとのこと。
密閉型ヘッドホンを購入するにあたって
既に開放型(セミオープン)のK240 Studioを持ってる訳なので、あえて密閉型のしかもモニターヘッドホンを買い足すには理由があります。セミオープンは音の広がり感が得られることから、PANの振り方やステレオ音源の広がり具合を調整するのに向いていますが、どうしても音全体のチェックをする段階に置いては密閉型の方が向いているいうのが自分の中での定説になっています。これは「ATH-M9X」を長年使ってきたことも関係していると思います。なんだろう密閉型の良さっていうのはダイレクト感というかそんな感じが、セミオープンでは弱いので深堀して探る時には向いているというか。
ただ、必要以上にお金をかけて高価なヘッドホンを買い集める気もありませんので、私にとっては目的としている用途に合ったものであれば安いにこしたことはありません。チャラチャラした音がせず、フラットな特性で少しだけ低域に気をつかってくれている落ち着いた音質の密閉型ヘッドホンが理想的です。
CPH7000を実際に購入して使っているであろう人達のレビューを参照してみて、多分この路線で間違い無い(信じてみよう)と判断し注文しました。
CLASSIC PRO CPH7000は評判通りだった
届いた箱を開けてパッケージを開封したところ、ヘッドホン部分とケーブル(プラグ)部分がそれぞれビニール袋でパッキングされていて好感を持ちました。なぜなら合皮のウレタン素材は吸湿して劣化するので、このビニール袋でしっかりパッキングしているかどうかは在庫期間が長いものには品質保持の意味があるからです。保管している間にも徐々に劣化して行きますからね。シリカゲルも同梱されていてその点での印象は良しでした。AKGでは見られなかった品質管理の工夫です。
柔らかいイヤーパッド
そしてイヤパッドがプニプニする位に柔らかいというのも手にした時の印象でした。AKG K240 Studioとの比較をすればかなり柔らかく側頭部にフィットする材質になっており、密閉性は高いと感じます。この柔らかさは重要で密閉型ヘッドホンなのに密閉されないというのでは意味がありませんからね。
その点、AKG K240 Studioのイヤパッドは張りがあって少し固い印象です。セミオープンなので耳の上にドライバを固定できれば良い訳ですから設計がそもそも違います。これらの違いからも両方ともきちんとしているヘッドホンだとわかります。
装着感で大きく違ってくるのがイヤパッドの径の差です。割と大きめだと感じるCPH7000ですが、K240 Studioに比べると小さいので耳の一部がどうしても圧迫される感じになります。そんなに大きい耳という訳でも無いんですけどね。もちろんこの大きさの差は見た目でもわかるので、一体感はCPH7000の方がありますし、K240 Studioは大柄な事もありルーズな装着感になります。
いずれのヘッドホンにしても装着した時に耳がしっかり中に収まって、圧迫されない位置に調整することが疲れにくさのコツだと思います。耳の一部が圧迫されたり折れた状態で保持されるとそりゃあ痛くなりますよね。
CLASSIC PRO CPH7000を買って良かったこと
- 予算的にお手軽だった(私の用途ならSONY製を買うまでもないでしょう)。これが3,980円なんて奇跡的ですね。
- イヤパッドの柔らかさゆえ装着感が優しく長時間の着用による疲労感が少ない(それでも長時間着用していると耳の圧迫されている部分が徐々に痛くなってくるのは回避出来ない)
- 音質的に癖がない(ナチュラル、フラット、若干低音域が上がってる感じ?)
- ダイレクトな鳴り方をする印象だが、ソースの再現に忠実で地味な音質とも言える。ソースによってはノイズとかで耳が疲れる。
- アフターパーツの入手性が良さそう(イヤパッドの交換品も販売している)
- YouTube動画の音声が細かいところまで聞き取れる
売れている(人気がある)という評判とおり良い買い物が出来ました。
これは良いものなのでお勧めです。弟にもプレゼントしてやろうかなと思っています。弟が最近外国語を学習しているらしく、動画や音声ファイルをスマホに入れて、再生しながらスマホを耳に当ててリスニングしていて不便そうなのです。素性の良いヘッドホンを使えば色々な音がニュアンスまでしっかり聞き取れるのでヒアリング学習の効率もアップします。
YouTubeの音もアップ
なお、個人的にヘッドホン視聴でお気に入りなソースは、日本に来ている外国人を食事に連れて行ってインタビューしながら日本食を食べてもらう動画です。これを密閉型ヘッドホンで聴くとお店の中の音が色々聴こえてきて(隣の客の話し声とか)、スピーカーで聴くよりも繊細な音が聞き取れます。
ただし、ヘッドホンなら何でも良いという訳では無く、ヘッドホンの特性にもよってこの聴こえやすさの度合いは変わってくるので、CPH7000を弟に使わせたらYouTubeに学習素材がたくさんあるって事を教えられるかなと思っています。
今の時代、語学の学習素材もリアルなものがたくさんありますし、より自分の興味のあるジャンルの話題を多言語で聞くことが出来るのでありがたいですね。私は技術系の話が好きなのでそういう単語ならヒアリングで拾える(聞き取れる)かも知れません。私も英語学習はまだ諦めていないので(特に努力もしてないけど)リスニング力を身につけるためにCPH7000を活用してみようかなと思っています。
AKG モニターヘッドホン K240 STUDIO-Y3 セミオープンエアー型 スタジオヘッドホン ヒビノ扱い 3年保証モデル
追記
モニターヘッドホンは多くの情報(音)を再生する特性を備えているので、音楽用ヘッドホンでは聴こえなかった音がきちんと聴こえてくるのが面白いです。最近はYouTube動画の視聴に使うと新たな発見があることに気づいてちょっとハマってます。例えば下記の様な動画では実力を発揮します。
「マクドナルド」のCM撮影風景が収録されている映像です。宮崎美子さんが現在と少女時代を演じるというなかなか無茶な企画のCMですが、宮崎美子さんの演技力も見られてこれは価値有る動画だなと思いました。モニターヘッドホンを使うと通行人(エキストラ)の話し声等もしっかり聴こえて来ます。
YouTube動画では町中での現地撮影が結構多いですが、沢山の人の声が録音されているであろうソースを再生すると、小さな声まで聴き取れるので妙に臨場感があって非常に面白いです。飲食店内での撮影とかを視聴すると、画面に映っていない隣の席の人の話し声が聴き取れたりして、モニターヘッドホンの性能に関心してしまいます。
なお、ヘッドホンには「エージング」という言葉(儀式)があり、しばらく普通に使いながら慣らしをすると音が変わるという迷信の様な事を言われますが、実際に音が変化して来て安定するので新品おろしたての状態で評価するのはちょっと勇み足です。しばらく使った状態でないと本領発揮というわけには行かないのは可動部品を使っているからなのでしょう。このヘッドホンは慣らしをすると良い方向に落ち着くので買ってよかったと思える良いものです。マジでコスパ高いなぁコレは・・
追記(追加購入)
もう一つ買い足しました。用途は弟へのプレゼントです。
弟は地道に外国語の独学をしているので、リスニングにモニターヘッドホンが最適だと思うのでプレゼントしてやるために買ってあげました。YouTube動画にも日本通の外国人が沢山動画を上げているので、ネイティブな外国語を沢山聴けるソースがネット上に沢山あります。活用しない手は無いと思うのです。
ただ、リスニングはどうしても小さなニュアンスが重要だし、臨場感も重要です。モニターヘッドホンなら色々な音がもれなく聴こえるので最適だと思っています。そんなに高くないのにこれだけキチンと聴こえるヘッドホンは希少だと思います。
少し金額は上がりますが、Bluetoothバージョン5.0対応のワイヤレス版もあります。
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