昔使っていたアマチュア無線のコールサインを復活させる~30年以上前に失効したけど再び取得できた

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アマチュア無線

子供の頃に使っていたコールサイン(失効)を再び使いたい

中学生になったばかりの頃に親父にそそのかされて、アマチュア無線の資格(電話級)を取って無線(電子・電気)の技術に興味を持ち、無線について色々勉強し学校も電子系に進みそのまま就職しました。就職先での仕事も無線に関わる事が主でしたが、広く浅く色々なことを経験出来ました。

私の人生はあの時に親父が言い出した「無線従事者資格」の取得がきっかけで、エンジニア路線でずっと生きて来ました。幼少期から機械ものに興味を持つ子供だったらしいので親父は適正を見抜いていたのかも知れません。
就職して航空無線、業務用無線の設備を保守する仕事(その他色々)を15年位やってました。その後PCの普及もありネットワーク、サーバーを始めて「いわゆるIT業界」で生きて来ました。

今思えば、無線の仕事をしていた時には設備に恵まれていた事もあり、頑張って資格試験勉強して資格を取っておけば、資格手当等も手に入れられて生活もかなり楽だったかも知れないなと後悔しています。しかしその仕事を辞めて無線とは遠縁になった今となっては「夢のような整った設備」は個人では簡単には手に入れられません。

無線機を計測する部屋(電波を遮断するシールドルーム)も有ったので電波は出し放題でした。更に測定器なんかも使い放題っていうか無いと仕事にならなかったので、休日に自前のアマチュア無線機を持ち込んで調整させてもらったりしていました。とてもあのレベルの測定器は個人では買えません。今の仕事は無線の保守には直接は関係無いので尚更です。

昨今、災害の事もあり「Point To Point」のシンプルな無線に注目している人もいます。実際、電波が届きさえすれば無線通信は可能ですので、原始的と言われようともシンプルな方式の無線通信は災害時に強いのは間違い有りません。携帯電話は基地局(中継)経由ですから基地局やネットワークが障害を起こすと全く使い物にならなくなる脆弱さを持っています。

そんな事もあって、昔やっていたアマチュア無線の趣味を30年以上ぶりに再開する事にしました。とは言っても通信するのが楽しみというよりは、技術的な事に興味が向いています。今は無線通信とインターネットを連携させる事も比較的容易なので、追々そういう方向に発展させながら技術(知識)を身につけようと思っています。

昔のコールサインを復活させる

私は高知県で生まれ育ちましたので、中学生の時にも高知県でアマチュア無線をやっていました。アマチュア無線の資格は終身、無線局の免許は5年毎に更新が必要です。就職を機会に無線局の免許は失効させてしまいました。

中学生、高校生当時は高知県内に住んでいたので、無線を使用するにおいて四国電波管理局の管轄でしたが、現在は四国総合通信局の管轄にあります。アマチュア無線には呼出符号(コールサイン)が局毎に割当られますが、四国は5エリアと言われコールサインに「5」という数字が入ります。

私が大昔に使っていたコールサインを復活させるにあたり、5エリアというのが幸いしてました。というのも世界的にも通用するコールサインはアルファベットと数字で成り立つので有限です。人口の多い関東1エリアでは再割り当てが行われている為、昔使っていたコールサインが他の人に割り当てられてしまっている事もあります。しかし5エリアでは人口が少ないので再割当てが進んでいません。なので復活が可能なのです。

昔の書類が見つからない

コールサインを復活させる為には、以前使っていたという証拠になる書類が必要です。捨ててはいないはずなのですが、長年使ってない事もありどこに片付けたか探し出すことが出来ません。しばらく頑張って探してみたのですが見つけられませんでした。

そこで、日本アマチュア無線連盟(JARL)に申請して旧コールサインを確認してもらい証明書的な書類を発行してもらうことにします。理屈は簡単で昔の住所等覚えている情報を申請書に記して依頼するだけです。手数料は無料で所定の様式に当時のコールサイン、住所、氏名、免許番号等を記入して、返送用封筒(切手貼付)を同封して申請しました。一週間以内に返信が返ってきて昔このコールサインを使っていた事が証明されました。

結果的には84円切手を2枚と封筒を2つ使うだけで済みましたから、「どこかにあるはずだ!」と意固地になって昔の書類を探す必要は無かったと思います。捜索に費やす時間と労力を考えたら安い経費です。昔アマチュア無線をやっていた事があり、現在は失効したものをまた復活させたいと思っている人は、旧コールサイン確認のシステムは積極的に使った方が合理的ですね。

開局申請は電子申請で行うことにした

無線局の免許申請は慣れていない人には意味不明な事が多くハードルが高いと思いますが、ポイントを押さえれば大して難しい訳では有りません。ガイドブックでくどくどと解説してくれているのを読むと余計にわからなくなりそうなので、私は自分の為の備忘録的にも記しておこうと思います。

電子申請用のIDを手に入れる

まず、電子申請をするにあたって、IDとパスワードの取得が必要です。この手順には一週間位は見ておかないといけませんが、申請はインターネットから簡単に出来ます。アマチュア無線技士(4級・3級)の資格を持っているならば資格証の番号、住所等を入力すれば、郵便でIDと初期パスワードが送られてきます。お金はかかりませんでした。

無線局の開局申請をした

電子申請のIDと、コールサインの確認書が届いたので電子申請をします。この申請をする事によって無線局の免許(5年間有効)がおります。電子申請の場合は2,900円と免許状の送付料が別途必要です。

IDとパスワードを使ってログインし、段階的に必要事項を入力していきます。おそらく多くの人が躓くのは「電波の形式」と「工事設計書」の項目だろうと思います。

「電波の形式」については申請書入力フォーム欄に参考資料へのリンクがありますのでそれを読んだ方が確実ですが、ざっくり言えば、4級の資格であれば「4VA」か「4VF」を選ぶ事になると思います。使う無線機によって送信出来る電波の周波数と形式が違うので私にはどちらとは言えません。使おうとしている無線機の仕様を確認するしか有りません。

「工事設計書」については、ほとんどの人がメーカー製の無線機を使用すると思いますので「技術基準適合証明番号(技適番号)」を入力するだけで省略出来ます。オレンジ色のボタンをクリックすると番号照会してくれるのでOKなら細かい事は省略出来ます。

現行モデルではなく、かなり旧型の無線機を使用したい場合にはこの方法は使えないかも知れませんし、自作無線機は間違いなくこの方法は使えません。そのレベルの人はこういう情報は不要だと思うので対象外ですね。自力で解決するスキルをお持ちだと思います。

技適番号は現行モデルであれば無線機本体にシールが貼付けられていると思いますが、まだ購入していなくてもメーカーのHPでも公開されています。アンオフィシャルみたいですが技適番号も含めてデータベースを公開してくれているサイトもあります。

参考のために、私が申請した時の画面キャプチャ(個人情報墨消し)を添付しておきます。実際に電子申請IDを取得してやってみながら参照して貰えば、たいして難しくないことが分かると思います。ちなみに入力途中で保存(ダウンロード)しておいて、また後日読み込み直して続きから入力する事も出来ますので数日かけて申請を仕上げる事も出来ます。

基本情報入力なので特にコメントなし
工事設計書は「編集」をクリックして次の画面で技適番号を入力する。移動局なら空中線の型を省略しても大丈夫なはず。
使いたい無線機の技適番号を入力してチェックボタンをクリック。OKならそれだけ
申請料の自動計算と免許状送付方法の選択

2020年2月23日追記

一週間経ったけれどステータス「到達」から進展がありません。役所仕事だから稼働日で言えば月~金の5日なのでそういうものかも知れないけど。

どれくらいの規模(人数)で手続きを処理してくれているか分からないけど、やっぱり役所仕事は遅いなぁって感じは否めません。このご時世にアマチュア無線の申請をする人はそんなにいないと思うんですけどね。

もしかするとアマチュア無線担当とか関係無く、電波利用(業務用)申請を一括してチェックしているのかも。そうだとすると2~3週間待たされるのは覚悟しなければならないかも。

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2020年2月28日追記

ようやく「到着」から状態が変わったと思ったらまもなく「手数料納付待」に変わったので、何の不備もなく受理された様です。すぐさま手数料を納付することにしました。インターネットバンキングに連動して支払い出来るので手軽に支払いを終わらせました。

やってみたら実に簡単な無線局免許申請でした。

という訳で返送用封筒を送ることにしました。総合通信局の窓口まで取りに行けるなら自分の都合で良いけれど、高知県の場合は四国総合通信局(愛媛県松山市)なので素直に返送用封筒を送ります。これなら84円切手を2枚使うだけで送ってもらえる訳です。返送用封筒の送り方は下記を参考にどうぞ。

ちなみに私は、サンプル画像をそのまま見て宛名を書いて失敗しました。高知県に住んでいるので当然ながら関東総合通信局じゃなく四国総合通信局です。このサンプル画像は紛らわしいと思います。宛先住所はもとより、問い合わせ番号等もこういう場合は普通は伏せ字にしとかないかなぁ?(私の普通の感覚が違うのかも知れないですが)

封筒が無駄になってもったいないので同じ失敗をする人がいないように失敗写真アップしときます。蛇足だろうけど、自分に返ってくる封筒には自分の住所氏名を書いて切手を貼り中に折りたたんで入れて投函すればOKです。おそらく差出人(裏)には総合通信局側でスタンプを押すと思うので無記入で良いでしょう。

ちなみにそれすら面倒くさいという人は、「送料受取人払いによる受取」という方法もあるのですが、申請者の情報を委託先に伝えるため個人情報の提供に同意する必要がある上に約600円かかるので選ぶ人は少ないんじゃなかろうかと思います。

2020年3月11日追記

ようやく書類の審査が終了したというメールが届きました。電子申請のサイトにログインして確認してみると確かにステータスが「審査終了」になっています。既に返送用封筒は送っているので、担当者が遅滞なく発送処理をしてくれたなら週末には免許状を手にすることができるかも知れません。免許状が届くまでは電波を出せないのでもう少し我慢です。

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2020年3月15日追記

ようやく免許状が届きました。ちょうど申請をしてから一ヶ月で免許状を手にすることが出来ました。申請する時に思っていたより日数がかかりました。もっと合理化してちゃっちゃと処理できる様にすればいいのに・・と思ったり。

いずれにせよ、これで合法的に電波を出すことができるのでアンテナと無線機をセッティングしようと思います。普通にCQで呼びかけて相手をしてくれる人を見つけて話をするのも良いですが、他にもなにかおもしろい遊び方ができないか考えてみようと思います。

車に無線機を載せて自宅(かみさん)と通話するのもやってみたいですが、かみさんが従事者免許を持っていないので現時点それはできません。

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