debian GNU/Linuxでrarを解凍したい
仕事先の宿舎では、debian GNU/Linux xfceをインストールしたデスクトップPCを使っていてほとんどこれで事足りています。最近のLinuxディストリビューションなら調べごとをしたり、ちょっとした書類を作成したりする程度なら現行のLinux OSで十分だなと実感しています。
しかし、イレギュラーな事も時々は発生します。メールで送られてきたファイルがRAR圧縮されていました。普通に「xarchiver」で開けたので解凍してみると失敗してファイルサイズが0になってしまいます。
おそらく「unrar」辺りを使わないといけないんだろうなという事は想像できますが、いちいちコマンド操作で行うのもスマートではありません。GUIが充実してきているLinux OSで、操作もマウスをメインに使っている事からなんとか「xarchiver」で解凍できないものか?と試してみたところ簡単にできました。
unrarのインストール
unrarは非フリーなのでリポジトリの種類はnon-freeにあります。私はパッケージリポジトリにnon-freeを追加しているので、パッケージ名「unrar」を検索してみるとすぐに見つかりました。これをインストールするとターミナルからunrarコマンドが使える様になります。synapticを使って簡単にインストール出来ました。

xarchiverでRARファイルを解凍
関連付け等をしなくてはいけないのだろうと思っていたのですが、少し調べるとxarchiverは最初からRARの解凍に対応している事がわかりました。xarchiverはRAR形式のファイル一覧を見ることができたのですがunrarが入っていないので解凍に失敗していたという事です。
おそらくdebianだからnon-freeのunrarが標準ではインストールされていなかったのでしょう。こればかりはディストリビューションの方針なのでしかたありません。non-freeに拘らないubuntu等では最初から出来るんだろうなと想像します。
と言うわけで、debianにunrarをインストールするだけで、無事にxarchiverからRARファイルを解凍して中身を取り出すことができました。
xarchiverでRARファイルとして圧縮は出来ないらしい
xarchiverは通常のファイルをまとめて圧縮することもできますが、残念ながら書庫の作成についてはRAR形式をサポートしていない様です。もちろん7zipやzip形式なら問題なく作成できます。
とは言うもののRARファイルにまとめる必要性は最近ではあまり無いので支障はありません。大抵はzip形式での圧縮になるでしょう。Windowsのエクスプローラもzip解凍・圧縮をサポートしたことですし。
xarchiverでrarファイルは作成出来ないということを記憶の片隅に置いておくことにします。
xarchiverでzip圧縮ファイルを作る手順
なお、xarchiverで圧縮ファイル(書庫)を作成する手順は、まず入れ物となる書庫ファイル(zip圧縮ファイル)を作成して、空っぽのzipに中身を追加していくイメージになります。
Windowsの操作に慣れていて操作イメージが固まっている人は、「対象ファイルを右クリックしてzip圧縮」という操作との違いに困惑するかも知れません。
下の図を例とすれば、アーカイブ.zipという書庫ファイルを作成しておいて、ファイルマネージャ等から圧縮したいファイル(中身)をどんどん追加していくイメージになります。追加と同時に圧縮処理が走るので、追加が終わったらxarchiverを閉じて圧縮ファイルの作成は完了です。

一般的にアーカイバ(書庫)は、UNIX系OSのログファイルなど日々増えていくファイルを書庫に追加しながらアーカイブしていく目的で開発されていますから、圧縮メインで考えられていません。現に無圧縮のtar形式なんかは昔からUNIXでは当たり前に使われています。複数あるファイルを1つのファイルにまとめるのが主な目的です。
後追いでファイルサイズを小さくする為に圧縮機能が追加されたことから結果的にメール転送などに便利となり圧縮機能が主な目的になったに過ぎません。その辺りはWindows系OSのユーザーが誤解を生んだと思う次第です。
いずれにせよzipが一般化しているので基本的にはコレで事足りると思います。おそらくrar圧縮ファイルを作る機会は少ないと思います。7-zipも徐々に普及して来ているので、zipよりも優れた7zで圧縮ファイルを作る機会も今後増えてきそうですね。xarchiverで十分やっていけそうです。
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