先日記した「野口体操」の事を知る為に図書館で借りてきた書籍を少しずつ読んでいます。ヘルストロンに座りながら読んでいるのですが、元々、技術本以外は苦手なので読むのが億劫だったりしてついつい後回しにしていました。あと数日で返却期限を迎えてしまうので頑張って読みます。
この本を読んでいると当たり前の事ができてない自分(現代人の多くがそうなのだろう)に気付かされます。そして、肩肘張らずに生きることの難しさを痛感しつつ、難しく考えない方法を考えて取り組むのが今の自分の課題だと気づきました。
現代の子どもたちが学校教育でどの様な教育を受けているかは分かりませんが、私達が子供の時代には、忍耐力や持久力、筋力、協調性等を要求されそれを躾けられてきた様に思います。この本では現代におけるスポーツの位置づけやトレーニングの事についての前置きが長く退屈ですが、そこの認識が重要だからなのでしょう。
自律神経失調症(うつ病の一種もここに分類されることがある)という面倒な病気をこじらせてしまった経験をしている私としては、「私達の世代が受けてきた教育とか間違ってたんじゃないか?」と気付かされてしまう訳です。もちろん筆者はそういう事は主張していないのですが、自分の経験に置き換えるとそう思えてしまいます。
だからと言って、「俺の青春と健康を返せ!」と誰かに言っても無意味なことで、ならば理想的な方向(自分の本来の身体感覚を取り戻す)へ軌道修正するしかないのだと落ち着いて考え直します。
この本の中では「一流のアスリートは身体感覚が優れている」という表現になっていますが、「身体感覚が良くないアスリートは一流になれない」という事も言えるわけです。つまりアスリートもこの考えを取り入れる事でワンランク上に進めるのではないかと思う訳です。難しいことは書いてないのですが非常に奥が深い内容で、現代人の多くが見落としている(気づけ無くなっている)事を説いてくれます。
難しく無いという(現代に生きていると分からなくさせられる)理由は、本来の人間が持っている感覚が働くようにしてやるという簡単な事だからです。無意識に出来なくなっている(させられている)ものを意識して出来るようにトレーニングすれば、無意識に出来るようになる(本来の機能)という訳です。
自律神経失調症
私の話になりますが、自律神経失調症によって常に交感神経が常に優位になっており、無意識のうちに常に力が入っていて完全なリラックス状態へ移ることがほぼありません。寝ていてもどこかに力が入っているから寝起きはだるいです。
この病気をこじらせて最悪の状態の時は常に神経がピリピリしていて、一触即発の様な状態でした。熟睡出来ないし、音にも超敏感でしたし、怒りっぽかったし、寝ると(起きた時)逆に疲れるという状態でした。体中の筋肉は常にカチコチでした。
現在はかなり改善していますが、例えば筋肉の硬直についてはまだ続いており、完全なリラックス状態に入ることは一時もありません。それでもストレッチの時間を設けたりして、普段の生活では行わない姿勢をしてみたりすると、緊張している筋肉が少し解れて少しだけ楽になります。
子供の頃は当たり前にやっていた手を組んだ状態で背中側へ回して前に持ってくるなんて事は、今の私には到底不可能です。脱力することができないために後ろで手を組むことが出来ませんからね・・・
野口体操は、人間の体は大半が水分でできているから、本来たぷたぷした様な状態になるはずだと言う発想(考え方)の様です。要するに完全なリラックス状態に入る体操を提唱してくれている訳です。その様な状態こそが身体感覚を開放する近道であり、現代人の多くが出来なくなっている障害だという事を指摘してくれているのだと思います。
私の主治医がこの「野口体操」を紹介してくれた事をようやく理解出来ました。
先日も記しましたが、
- 運動不足でメタボリック
- 脂肪肝で皮脂分泌が多い(頭皮がベタベタする)
- 未だに自律神経失調症が完治しない(ずっと薬を服用し続けている)
- 肝臓に負担がかかる
- 好きな酒もそうそう飲めない
- 高血圧、糖尿病が怖い(親がその傾向あり)
などと言う問題が現在の私の前に突きつけられています。
もし、自身の体を完全なリラックス状態へ持っていくことが出来るようになれば、好循環が回り始めて、これらの多くの課題が解決するだろうという事は容易に想像が付きます。つまりあとは自分次第ということです。
もちろん「野口体操」が全てではありません。主治医からは「座禅」も紹介してもらいました。医学的な視点から主治医は(実際の言葉にはされてないですが)
「今よりも状態を良くしたければ自分で努力するしかないよ」
「薬に頼っているだけでは完治しないよ」
と言うことなのだろうなと思います。私はそう受け止めました。
その方法としてヒントとして座禅や野口体操を紹介してくれたに過ぎないのです。自分の体調の悪さを医者のせいにしても意味が有りませんから、自分自身で努力するしかありません。
まだ成果が現れていないので大きなことは言えませんが、恐らく私と同じような症状で困っている人は世の中に多く存在すると思います。幸い私は周囲の人達から色々な事をフォローしてもらって、恐らく解決への糸口を見つけたのだろうと思います。しかし数年どころではない年月を体調不良を引きずりながら無駄?にして来ました。過ぎた月日を取り戻すことは出来ません。
自分自身が耳を傾ける、努力をするという事を拒否すれば先へは進むことは出来ないと思います。自分の体の事は自分にはわかりにくいものですが、それこそが「身体感覚がひらいていない」状態なのです。本来は自分の体の事は自分にしか分からないものだからです。だから一流のアスリートは自分の体のことが分かっているという表現になるのです。
羽鳥操さんの本、是非読んでみることをオススメします。現代病が蔓延する今の時代には本当に必要な考え方(気付き)だと思います。ずっとずっと前の時代からこういう事に疑問をもって取り組んできた野口先生は凄いなと思います。コツコツ取り組みます。