iQOS(アイコス)
iQOSを使いはじめてまだ10日程度、ヒートスティックもようやく1箱目(20本)が終わりそうという段階なのですが、仕様通りの14回吸えるペースも掴めてきました。
iQOSの味わいについて
まだ一箱目のバランスドレギュラーしか味わっていませんが、やはり印象は「味が薄い」という評価で変更ありません。雑味が無い分、若干の甘みは誰にでも感じ取りやすいと思いますが、紙巻きタバコや手巻きタバコ(シャグ)を味わうのとは全然別物と割り切る必要がありそうです。
紙巻きタバコは、タールや、紙が燃える時の臭い雑味が非常に多い上に、タバコを燃やす温度の調整を吸い方で加減してやるテクニックが必要なので、本当の旨味(甘味)を引き出すのは難しいとも言われます。その点ではiQOSは少し慣れれば良い具合に加熱させられるので合理的な方式だとは思います。
しかしまだまだ改善の余地ありと言えそうです。多くの喫煙家にとってはiQOSはナイ(不味い)と言う評価が多いからです。
ヒートスティックをカッターナイフで割ってみた
カッターナイフを使って、ヒートスティックを縦割りにしてみました。
まだ使ってないヒートスティックと並べてみたので構造が分かると思います。
左側から「フィルター」+「中空フィルム」+「フィルター(空気量調整)」+「圧縮タバコ葉」
こんな具合になっているという事は、多くのサイトで図解されているので今更なのですが、自分の目で確認してみてもヒートスティックの長さの内の25%程度しかタバコ葉が入っていないということが分かりました。使っている材料が少ないので原価が安そう(利益が多そう)ですね。PM社はiQOSの開発費を直ぐにペイ出来そうです。
ヒートスティックはもっと安価に販売できそうに思うのですが、競合他社とのライバル争い(宣伝費)もありますし、開発費の回収にも血眼でしょうから、消耗品であるヒートスティックの値下げは期待できそうにありませんね。
ヒートスティックの味わいについて
これはまだ私が、バランスドレギュラーしかすってないので比較が出来ないのですが、一番美味しくないと言われるバランスドレギュラーだからこの味の薄さが顕著に現れているのかも知れません。
レギュラー、メンソール、ミントが楽しみでもありますが、紙巻きや手巻きに比べて非常に少ないタバコ葉しか使われていない事からしても、過度な期待は出来無さそうだなという想像をしてしまいます。
乾燥についてはシビアにならなくても良さそう
構造的な事をハックしてみて、その後リサーチしてみたら、ヒートスティックに詰められたタバコ葉には、水分を保湿する為の「グリセリン」が含まれている為に保湿効果は化学的に確保されているという事が分かりました。
当初、iQOSで吸い込んだ時の煙は、煙ではなく水蒸気だと聞いた為、それだと乾燥したらダメだなという、手巻き用シャグのデリケートな加湿と重ねてしまいました。よってヒートスティックの箱を開封したら、なるだけ早く消費してしまわないと乾燥して使い物にならなくなると勝手に思い込んでいました。
どうやら、湿度はグリセリンによって確保されている様なので、そこまで神経質にならずに、ヒートスティックを数種類併用しても大丈夫そうです。
ちなみに私は、バランスドレギュラー(20本入)を10日以上かけて消費している訳ですが、水蒸気が出なくなったという事はありません。中にはスカスカで水蒸気が少ないハズレなヒートスティックも存在するので、品質にバラツキがある様には思いますが・・
iQOSはコスト的にはどう?
iQOSのヒートスティックは、現在はPMから販売されているマールボロブランドの4種類のみです。価格は一般的な紙巻きタバコと同じ460円(20本入)ですから、通常の喫煙者にしてみれば高いという感覚は無いかも知れません。
しかし、私の場合はより安価にタバコを愉しめる、手巻き(シャグ)、煙管(シャグ、刻み)を既に味わっているので、iQOSでは喫味としてタバコに比べると物足りないという部分では、コスト的には割高だという印象を持ってしまいます。
先に記した事がありますが、iQOSに完全移行出来る人と、そうでない人の違いは、常喫していたタバコの銘柄やタール値によるものが大きいと感じます。完全移行出来る人にとっては、有害と言われるタールが劇的に減り、ニコチンを程よく摂取出来る身体に優しい良い方式だとは思います。iQOSに何を求めているかによってコスト感は人それぞれという事になりそうです。
iQOSは低タールタバコ常喫者向け?
喫煙者の視点から言うと、iQOSのメリットは、雑味がほとんど無い事です。これで味わいが薄くなければもっと支持される可能性はあるのですが、ちまたのレビューを読むと「レギュラー」でも物足りないという意見が多いことから、ヒートスティックについては、まだまだメーカーの改善の余地ありと言えそうです。
しかし日頃から低タールタバコ(1mgとか3mgとか)を吸っている人には、逆にこのクリアな感じだけが長所として働き、物足りなさ、味わいの薄さは問題にならない様な気がします。(私の場合は12mg程度が常喫タバコのタール値なので断言は出来ませんが)
タバコ葉(シャグ)の量で味わいが違うのはご存知?
私の場合は、手巻きでシャグを味わう事が一番多いのですが、フィルター無し(両切り)、レギュラーフィルター、スリムフィルターでタバコの味わいが全然違います。フィルター無しの場合は比較にならないかも知れませんが、レギュラーフィルターと、スリムフィルターでは、同じサイズのペーパー(7cm)でも味わいが全然違いますし、消費するタバコ葉の量も違います。
私の場合は、濃いシャグの場合はスリムフィルターでタバコ葉の量を減らして味わいますし、しっかり味わいたい場合はレギュラーフィルターでタバコ葉を十分に巻いています。やはり燃やすタバコ葉の量(体積?面積?)で舌が感じ取れる味と濃さは全然違います。
iQOSの最大の弱点は、ヒートスティックで加熱出来るタバコ葉(厳密には違うだろうけど)がほんの少ししか入ってないというところでは無いかと思われます。逆の表現をすれば、たったこれだけの量で満足出来る人も居る訳ですから、タバコと別物だと言う認識さえ出来れば、効率の良い喫煙具だとも言えそうです。
最後に
個人的には手巻きタバコと煙管が合っていると思っているので、iQOSは玩具程度にしか捉えていないのですが、人に会う時には煙が出ないことから(臭いはするけれど)、ニコチン摂取目的の喫煙具としてはiQOSはアリだと思っています。非喫煙者同席での飲食の場面など、シーンによっては非常に便利なアイテムと言えそうです。
私の場合は、iQOSがメインの喫煙方法になることは当分無いと思いますが、人間先の事は分かりません。今後、ヒートスティックが改良されてもっとしっかりした味わいが実現されたなら、多くのユーザーが支持するでしょうから、紙巻きタバコの出番はぐっと減るかも知れません。まだまだ可能性を秘めた新しい喫煙具だと思います。
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