個人でAutoCADなんて買えない人に~国産のJw_cadがあるけどDWG形式で操作性が似たDraftsightが近道

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一番最初に務めた会社の仕事でAutoCADを使わなくてはならなくなり、会社費用で2日か3日の短期コースでレッスンを受けさせてもらって、基本的なAutoCAD LTの機能を使って平面の図面は描けるようになりました。確かバージョンが2002だったと記憶しているので、もう10年以上前になるのかな。

その会社は勤続が長かったけど、体調を崩して退職し、後に再就職。結局またIT畑に戻ったのでしたが、AutoCAD LTを使うことはほぼありませんでした。CADはやっぱり特種な業界専用のツールだと思います。

その会社も数年正社員で務めた後に退職し、その会社勤務の時の出入りの業者の社長から声をかけてもらい、アルバイトをさせてもらったりしたのですが、そこでAutoCAD LTを使用する機会がまた再登場。図面を描いたり編集したりという作業がまた再発です。幸い製図を最初から行うレベルではなく、既存の建造物図面にレイヤーを重ねて機器の配置シンボルを落としていく作業とかがメインでしたので難しくはありませんでした。

AutoCAD LTは結構使い込んだ時期があったので、基本機能はすぐに思い出せました。ちなみに私はCADにはあんまり詳しくは無いのですが、AutoCADは3D対応で、AutoCAD LTは2D版らしいです。

3D系のCADはCATIAを触ってみて無理だと思ったのでそれ以来触れていません。3D CADは必要性に迫られていないので興味もわかず理解出来ませんでした(w

そんなCADですが2Dでも十分に便利です。CADというアプリケーションの仮想空間の中で実寸で描いておけば、縮尺してプリントアウト出来るし、実寸で描いているから図面をベースに色々調べる事もできます。ホント画期的なツールだと思いますよ。

しかし、AutoCAD LTは高い。3D対応のAutoCADはもっと高いですけどね。趣味用途やちょっとした仕事程度では手が出せません。私も会社を離れて個人で仕事をする様になって、CADが有ったら便利だなというケースに遭遇することが時々ありますが、AutoCAD LTに慣れているので、今更他のフリー(無料)のCADを使おうとは思えません。jw_cadが有名らしいですけど使い方が全然違うそうなので。

DraftSightを無料で使わせてもらう

という訳でCADについては諦めていたのですが、「DraftSight(ドラフトサイト)」というダッソー・システムズの2D版CADの存在を知りましたので試してみることにしました。なんとパブリックベータ版を無料で使わせてもらうことができます。必要なのはメールアドレスだけ。

おまけに、Windows版も64bit版があるし、Linux版やMac版もあるのでマルチプラットフォーム対応です。

一時期Linuxをデスクトップ環境にしようと思った時がありましたが、LinuxにはAutoCADが無いからメインにするには厳しいと思っていました。今は別にCADが無いからLinuxに移行は無理とか言う状況では無いのですが、「DraftSight」の存在を知った今となっては、LinuxをデスクトップOSとしてチョイスするのも有りだなと思っています。

DraftSight」は実際に、Windows 7 64bit環境と、debian GNU/Linux 6系で(Ubuntu版を)使ってみましたが、ほぼAutoCAD LTの様に使えます。コマンド操作をしたりと隅から隅までAutoCAD LTに染まっている人は仕様の違いが気に入らないかも知れませんが、私はそこまでどっぷりでは無いので、十分対応出来る違いです。マウス操作が基本の人はAutoCAD LTとDraftSightを併用できると思います。(仕事でAutoCAD、プライベートでDraftSightという感じ)

  • マジでこれ無料で使って良いんすか?
  • なんか裏が無いすか?
  • 怪しくないすか?

てな感じで思ったりもするんですが、ダッソー・システムズは先述の3D系のシミュレーションまで出来るCAD(自動車設計とかにも使ってますね)、「CATIA」も販売しているメーカーです。

どっちかと言うと3D系CADメーカーだと私は思っているので、これは想像ですが、「DraftSight」は評価版的な位置づけなのかなと思っています。

学生さんは色々なCADを試すべし

ダッソーとしては、特に若い世代に2Dで慣れてもらって、そのまま3D版へステップアップしてもらおうという販売戦略なんかなと思います。操作に慣れたツールを使いたいと思うのは当然ですからね。

私はもはや3D CADの習得は諦めているのですが、若い世代はこれから使う機会はなんぼでもあると思いますので、高価なCADを購入できない今は2D版を無償で使わせてもらって練習すると良いでしょう。ほとんどAutoCAD LT版と同じ感じで使えますから将来的にAutoCADを選ぶ場合でも覚えたこと(基礎知識)は無駄にならないと思います。

個人で趣味レベルの目的ならAutoCAD LTなんて普通は買えない(買わない)と思いますが、それでもAutoCAD LTライクなCADは本格的なCADメーカーであるダッソー・システムズから無料で使わせてもらえるという情報でした。

AutoCAD LT版でさえ個人利用で数十万円とか払えないしマジでイイです。

AutoDesk AutoCADとの互換性は

過去に作ったdwg図面を開いてみたりしたのですが、試してみた範囲では全く問題なくAutoCAD LTのdwg図面を編集出来ました。噂によると「DraftSight」で作成したdwg図面をAutoCAD LTで開くと正規品で作られたCADデータではないと警告が出るらしいですけどね(w

なお、建築関係や土木関係の専業CADも存在する様でして、それらの多くはdwg形式の変換をサポートしている様です。完全に互換性を確保するのではなく、変換して図面を専業CADに取り込み、それをレイヤー整理などして使用するのが実際の現場では行われている様です。

そういう訳で学生さんとかにはAutoCADライクなこのCADはオススメです。DraftSightである程度2D系のCAD(AutoCADライクな操作)に慣れておくと、バイト先でAutoCAD LTで平面図を描けとか言われた時に結構スムーズに対応出来ると思います。少なくともAutoCAD LT育ちの私としては、「DraftSight」にさほど違和感は感じませんでした。

AutoCADと同様にモデル空間とペーパー空間、ビューポート的な概念が共通しています。

私の場合は、非設計図面ばかりだったので、コマンドと数値をガシガシ打ち込む様な図面はほとんど描いてないです。設計図面をびっちり描く仕事だと角度とか寸法とか頻繁に操作しますから、細かい違いが影響するかも知れませんが、それは私の範疇外ということで・・ご自分で試してみてください。

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