スマートフォンを使い始めた時に、Docomo端末にバンドルされていたEvernoteを使ってみて結構便利なこともあり、ちょっとしたことや日記的なことをEvernoteに記しておいたりしました。
ところがEvernoteが使いづらくなって使うのを辞め、Microsoft OneNoteを使うことにした際に(かなり前だけど)、後々移行させれば良いかなとそのままにしていましたが、時々、過去の記録を調べたいことがあり、その都度WebブラウザでEvernoteにログインして検索していました。
Evernoteのアプリは現在使っているスマートフォンにはインストールしていないので、いちいちWebブラウザで過去の記録を探すという手間をかけていました。
今週、3連休ということもあり自宅でPCを使う時間が取れる様になったので、懸案としていたEvernoteからOneNoteへデータを引っ越しさせることにしました。これを済ませてしまえば、今後はOneNoteから過去の記録を全て検索できる様になるし、無用になったEvernoteは削除できるのでスッキリします。
日記は将来の自分への記録
仕事やプライベートのことで、ちょっとした目印になるイベントがあった場合、何らかの形で記録を残しておくと、将来的に役立つことを体験的に学習しているため、私は日記として記すことにしています。
日記というと大層になるので「面倒くさい」という気持ちが先に立ちますが、毎日記す必要はないと思っています。将来的に知りたい日の日記が抜け落ちていることもありますが、私の場合は日記を記していないという事は別に目新しいイベントがなかったというルールにしています。
例えば下記の様なイベントがあった時は日記を記す様にしています。あれっていつだったかな?ということは結構あるのではないでしょうか?
- 新しいモノを買った時
あとから何年使ったかを簡単に確認できます。保証期間が3年や5年という延長保証がついた製品もありますから保証期間の確認にも便利です。 - 普段行かない場所へ行った時
- 普段会わない人と会った時
電子データの優位性は検索
日記をEvernoteに記し始めて気づいたのは、紙の記録と違って検索という機能が使えることが最大の利便性だと思っています。その次が物理的な消失がないこと。紙の記録だと無くしたとか、保管場所がわからなくなったということも起こりえます。(決めた場所に保管できる人は良いですが)
Evernoteはそういうことに気づかせてくれた便利なツールでしたし、ドコモ端末にバンドルされていたプレミアムユーザー権(1年)は、使ってみようという気持ちにさせて貰えたことが良かったと思います。
ただ、Evernoteは基本的に有料サービスになりますし、徐々に使っている内に重要度が増してきた頃にプレミアムユーザー権が期限切れとなります。結局延長して使用することになります。このサービスを提供している側の思惑通り踊らされてる感がありますが、ちょっとした日記を記す程度のことに安くない利用料を払い続けるのもなんだかなぁという気持ちもありました。
また、せっかく有料サービスを使っているなら活用しようと思って、PCと連携して残しておきたい情報を整理しておこうとしたのですが、アプリの動作が不安定だったり、機能的な面で使いづらさを感じてイライラさせられることが増えたので、OneNoteと併用してみたところ、OneNoteの方がしっくりくることに気づきました。
そして結局Evernoteは使うことがなくなり、スマートフォンを更新した再にはアプリをインストールすることもやめました。不要なアプリは極力インストールしたくないですからね。
OneNoteの優位性
ずばりMicrosoftが運営しているということが最大の強み(信頼性)だと感じています。
OneNoteは、Officeファミリーの一つなので、Microsoftアカウントを持っていれば(作れば)、複数のスマートフォン、PCでデータを共有できる点はEvernoteとほぼ同じですが、Microsoftアカウントは1TBまで無料枠で利用できるので実質的には無料で使用することができます。
また、Evernoteの運営状態は不明ですが、Microsoft社の動きは見えやすいので、いつ無くなるかわからないサービス(Evernote)を使い続けるよりは、個人的には安心できます。
実際、Evernoteは複数のデバイスで使用できていましたが、規約の変更により無料ユーザーは同期できる端末台数が2台に制限されたりと変更があります。裏を読むとリソースの制限をかけることで有料版を使わせたいという意図が読めますし、それはつまりビジネスモデル的に収益を得られる枝が少ないことを意味していると理解しました。
つまり、マイクロソフト社は色々なところから収益を得ているので、仮にOneNoteの無料版を使うユーザーが多くても、間接的に収益を得られるならそれを容認する余力があります。しかしEvernoteのビジネスモデルは、Evernoteを使うユーザーがいなくなったら運営が成り立ちません。突然サービスを終了してしまわれるリスクがあると感じました。
EvernoteからOneNoteへのデータ移行
もしかするとPCが無いと作業できないかも知れません。私はメインでPCを使っているので非常にお手軽でした。必要なアプリは3つです。
- Evernoteアプリ(Windows版)
- OneNoteアプリ(Windows班)
- StartOneNoteImporter.exe(Windows版)
Evernoteアプリは、クラウドとデータを同期してローカルにデータベースファイルとして保存します。これをOneNoteで読める形式に変換するのが「OneNoteImporter」です。
日本語表示されないのが残念ですが、たった一度しか使わないので気にしなくて良いと思います。自動的にEvernoteのデータベースフォルダを探してOneNote形式に変換してくれます。
結構書きためているので少し時間がかかりましたが、エラーなしで変換することができました。
「OneNoteImporter」はEvernoteアプリが持っているデータベースを変換して、OneNoteアプリが読める形式で新しくファイルを作ってくれるアプリですので、インストールの順番は上記リストの1から3の順番で行えばスムーズです。
肝心のEvernoteがインストールされ同期されていないと、対象となるデータがPC上にありませんのでうまく変換できません(理屈からしてそれは無理ですね)。
データをメンテナンスしておく
過去に書き溜めたデータが、OneNoteで読めるようになったのでこの機会にざっくりと眺めて、明らかに要らないデータは削除することにしました。当時は必要と思って保存したのでしょうが、今となっては簡単に手に入る情報だったり、既に常識となっている事も多々ありますので、そんな情報は保存しておく価値がないと私は判断しました。
しかし、当時そういうことを重視していたという貴重な記録でもありますので、過去の自分の考えをトレースしたい人は慎重に消去するかどうか検討した方が良いですね。
私としては、なるだけ情報はスッキリさせて置きたい方なので、いらなくなった情報は消したほうが頭もスッキリして良いかなと思っています。このあたりは人それぞれ価値観が違うと思います。
OneNoteは気長に改善を期待したい
はっきり言ってOneNoteは使いづらい面が多々あります。マルチデバイスを想定していることも原因でしょうが、スマートフォンとPCの画面サイズの違いが最適化されていないことが最大の原因だと個人的には思っています。一言で言えばUI的なセンスが悪いです。これは今後ますますモバイルデバイスが普及し、PCと連携させる必要性が高くなっていけばマイクロソフトもノウハウを蓄積するはずなので、時間とともに解決する問題だと思っています。
また、OneNoteはスマートフォンで使用するには処理能力的に辛い場面がある様で、日本語入力(ATOK for Android)との相性が悪いのかプチフリーズ状態になることが多々あります。他のアプリでは日本語入力は問題なくできているので、OneNoteのパフォーマンス的にまだ洗練されていない課題点があると思っています。これも時間が解決するのではないかと思っていますが、多少不便でもユーザーが増えないとマイクロソフトも力を入れないので、出来損ないのアプリをそのままにしてしまうか、サポートを終了してしまう可能性もあります。
この点は、Evernoteと同様に、マイクロソフトと言えども永続的にサービスを提供し続けてくれるとは限らないのでリスクではあると思っています。
最後に
私はEvernoteを捨ててOneNoteに鞍替えすることにしましたが、目的とすることは日記やメモをこまめに残し、将来的に過去を検索できる環境を整えておくことです。何年か経ってから過去の日記を検索できるのは非常に便利です。
以前の携帯電話では、まめに入力した日記を取り出し、新しい携帯電話に移行させるのに非常に手間がかかっていましたが(裏技を使うとか変換を組み合わせて持っていくとか)、クラウドサービスが一般化してからは、データはクラウド&ローカルに持てる為、利用デバイスの変更にもネットワーク環境さえ整っていればシームレスに対応できます。
是非、生活におけるちょっと変わったイベントは日記として残すことを検討してみていただきたいです。本当に過去のことを検索できる利便性は電子データの最大の優位点だと思うので、一度でもこの便利さを実感すると日々のちょっとした手間くらいは惜しくなくなると思うのです。
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